不調を抱えている人の体を長く見ていると、
ひとつ、はっきり感じることがあります。
それは、
体が回復し始める人には、
「先に起きている共通の変化」があるということです。
特別な治療を受けたからでも、
急に生活が一変したからでもありません。
体が変わり始める人には、
症状が軽くなる前に、
体の内側で“ある変化”が起きています。
体は「回復しよう」としている
不調が続くと、
「このまま良くならないのでは」
「何をしても変わらないのでは」
そんな不安が強くなります。
ですが、
多くの場合、体は壊れているのではなく、
回復しようとして“踏ん張っている状態”です。
そして、その踏ん張りが緩み、
回復に向かい始めるとき、
次の3つの変化が現れやすくなります。
① 自律神経が「切り替わり始める」
体が回復し始める最初のサインは、
自律神経の緊張が緩み始めることです。
常に交感神経が優位な状態では、
呼吸が浅い
体に力が入りやすい
眠っても疲れが抜けない
といった状態が続きます。
ですが、
安心感が生まれたり、
体の状態を正しく理解できたとき、
脳の緊張が少しずつ緩み、
副交感神経に切り替わる時間が増えていきます。
これは「気持ちの問題」ではなく、
体のスイッチが切り替わり始めた状態です。
② 呼吸と血流が変わり始める
自律神経が切り替わり始めると、
次に起こるのが呼吸と血流の変化です。
呼吸が深くなる
吐く息が長くなる
手足が温かく感じる
こうした変化が出始めると、
体内に酸素が巡りやすくなり、
血流もスムーズになります。
血流は、
栄養・酸素・ホルモン・免疫細胞を運ぶ
回復の土台です。
この土台が整ってはじめて、
リンパやホルモンの働きも
活かされる状態になります。
③ 筋肉と姿勢が「再起動」し始める
さらに体が回復方向に向かうと、
筋肉の使われ方と姿勢に変化が現れます。
無意識に力が入っていた体が緩む
背筋が伸びやすくなる
呼吸と動きが連動し始める
筋肉は「動かすため」だけでなく、
血流やリンパの流れを支える
ポンプの役割も担っています。
姿勢や筋肉が整い始めると、
体は「流れを維持できる状態」に近づきます。
なぜこの3つが先に起きるのか
ここで大切なのは、
症状が先に変わるのではないということです。
- 自律神経
- 呼吸・血流
- 筋肉・姿勢
これらの“土台”が整い始めて、
はじめて
リンパ・ホルモン・免疫が
本来の働きを発揮しやすくなります。
だからこそ、
リンパケアをしても変わらない
ホルモンを整えても楽にならない
という人が一定数いるのです。
セラピストとして大切な視点
私たちセラピストは、
診断や治療はできません。
だからこそ、
「何でも改善できる」と言わず、
体の状態を見極める視点を持つことが
信頼につながります。
施術の効果が出ないとき、
技術不足ではなく、
体の“受け取る準備”が整っていない
というケースは少なくありません。
まとめ|回復は「順番」で起きている
体が回復し始める人に起きているのは、
- 自律神経の切り替え
- 呼吸と血流の変化
- 筋肉と姿勢の再起動
という順番のある変化です。
これは、
努力や気合の問題ではありません。
体の状態と順番を
正しく理解できたとき、
回復は少しずつ動き始めます。
体を「部分」ではなく、
「全体と順番」で見ていく考え方を、
BERILUでは大切にしています。
なぜこの視点にたどり着いたのか、
どんな在り方で人と体に向き合っているのかを、
こちらにまとめています。


